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実家の売却もオンラインで完結できる時代へ|不動産電子契約の基礎知識とよくある疑問を宅建士が解説
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「実家を売りたいけど、今は県外に住んでいて何度も大村に帰るのが難しい」
こんなご相談が最近ほんとうに増えています。
かつての不動産取引といえば不動産会社の店舗に足を運んで、実印を持参して、分厚い契約書に署名して……という流れが当たり前でした。
でも今は違います。
2022年の法改正をきっかけに、不動産の売買契約がオンラインだけで完結できるようになりました。
「電子契約」と呼ばれるしくみです。
印紙代の節約になるとか、遠方からでも手続きが進められるとか、メリットの話はよく耳にするかと思います。
ただ、実際に使えるのかどうか、注意点は何なのかがよくわからないという方も多いはず。
この記事では、宅建士・FPの資格を持つあこう不動産のスタッフが、電子契約のしくみをわかりやすくお伝えします。
目次
この記事でわかること
- 不動産売買の電子契約とは何か、どんな法改正で可能になったのか
- 印紙税がかからなくなる理由と、節約できる金額の目安
- 遠方在住の方が売却するときに電子契約が役立つ理由
- 電子契約を使う前に知っておくべき注意点と失敗しないためのコツ
- 大村市での相談でよく出る疑問への回答
電子契約が普及しない理由 不動産業界の現状
不動産の電子契約は法律的には認められています。
でも、実際にはまだ広く使われているわけではありません。
その背景を少し整理しておきましょう。
なぜ不動産取引は「紙の契約」が長く続いたのか
不動産取引には宅地建物取引業法(宅建業法)に基づくさまざまなルールがあります。
以前はその中に「契約書類は書面(紙)で交付しなければならない」という規定があり、電子化は法律上できませんでした。
実印・収入印紙・紙の保管。
これが不動産取引の「当たり前」として、長年続いてきたわけです。
IT化が進む他の業界に比べて不動産業界のデジタル対応が遅れていたのは、こうした法律上の制約が大きな理由のひとつでした。
法改正で何が変わったのか 2022年5月の転換点
2022年5月18日、改正宅地建物取引業法が施行されました。(国土交通省・改正宅地建物取引業法施行)
この改正によって、売主・買主・不動産会社のすべてが同意した場合に限り、契約書類を電子データで交付できるようになりました。
つまり、押印なし・紙なし・来店なしでも法律上まったく問題のない契約が成立するようになったということです。
ただし、電子契約を導入している不動産会社は、令和4年度の調査時点でまだ全体の15.7%にとどまっているのが現状です。(国土交通省「不動産市場整備・活性化の推進」)
制度としては整ったけれど、現場への浸透はこれからという段階とイメージしてもらえるとわかりやすいですね。
電子契約を選ぶメリット
電子契約には従来の紙の契約にはない便利な点がいくつかあります。
順番に見ていきましょう。
印紙税がかからなくなる 制度のしくみをわかりやすく解説
紙の契約書を作成すると売買金額に応じた収入印紙を貼る義務があります。(印紙税法)
金額の目安(軽減税率適用・令和9年3月31日まで)はざっくり以下のとおりです。
- 1,000万円超〜5,000万円以下の取引:1万円
- 5,000万円超〜1億円以下の取引:3万円
- 1億円超〜5億円以下の取引:6万円
(国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」)
一方、電子データで作成された契約書には印紙税が課されません。
これは「印紙税は紙の文書に対して課税される」という税制上のルールによるものです。(印紙税法の課税対象は「課税文書」であり、電子データは該当しない)
数万円の節約になるケースも十分あります。
電子契約ならその印紙代がまるごとゼロになる。これはシンプルに大きなメリットです。
遠方にお住まいの方でも契約がスムーズに進む
「今は福岡に住んでいるけど大村の実家を売りたい」「相続した土地があるけど、なかなか帰省できない」
こういったご相談は、あこう不動産にもよく寄せられます。
電子契約であればスマートフォンやパソコンから署名・確認の手続きができます。
わざわざ来店しなくても契約が進むので、交通費や宿泊費の節約、そして帰省の手間が省けるのは大きな安心材料です。
重要事項説明についてもカメラ付きの端末とインターネット環境があれば、オンラインで受けることができます(IT重説)。
[IT重説(オンライン重要事項説明)の仕組みと非対面取引の安全性]
引き渡しまでの手続きをほぼオンラインで完結できる体制が整いつつあります。
遠方在住の方にとって電子契約は「選択肢のひとつ」というより、むしろ「最も現実的な手段」になりつつあります。
[不動産売買契約後から物件引き渡しまでの具体的な流れと手続き]
書類の紛失・劣化リスクがなくなる
紙の契約書は引き出しの奥にしまっておいたら湿気でふやけていた、なんてことも起こります。
電子データで保存されればクラウド上で安全に管理できるため、物理的な保管場所が不要になります。
将来売却金額や契約条件を確認したいときにも、すぐに取り出せます。
「あの書類どこに入れたっけ」という心配がなくなるのは意外と助かるものです。
電子契約を選ぶ前に知っておきたい注意点
便利な電子契約ですがすべての取引に向いているわけではありません。
使う前に確認しておきたい点を整理しました。
売主・買主の全員が同意しないと使えない
電子契約は関係者全員の同意があってはじめて成立する方式です。
売主・買主のどちらか一方でもIT環境に慣れていないため「紙で契約したい」と希望した場合、電子契約は使えません。
他にも注意が必要なのは共有名義の不動産のケース。
相続によって兄弟・親族が共有者になっている場合、そのうちの一人がスマートフォンの操作に不慣れだったり、電子契約に不安を感じていたりすると全体の合意が取りにくくなります。
「家族みんなが使いやすい方法かどうか」を事前に確認しておくことが大切です。
IT環境と操作への慣れが必要
電子契約やIT重説には、次の環境が必須になります。
- スマートフォン・パソコン・タブレットのいずれか
- 安定したインターネット回線(Wi-Fi推奨)
- 電子契約サービスの操作
重要事項の説明をオンラインで受けている最中に通信が途切れると、大事な説明を聞き逃す恐れがあります。
不安な場合は事前に担当者と操作の練習をしておくと安心です。
慣れてしまえばとても便利ですが、最初のハードルをどう越えるかが電子契約を活用できるかどうかの分かれ目になります。
すべての書類が電子化できるわけではない
電子契約に切り替えたとしても、一部の書類が紙のままになることがあります。
「全部オンラインで終わると思っていたのに」というギャップが生まれないよう、担当の不動産会社に事前に確認しておくことをおすすめします。
完全ペーパーレスにはならないケースもある。これを知っておくだけで余計な混乱を避けられます。
あこう不動産からのアドバイス 大村市での取引で感じるリアルな現状
大村市やその周辺で不動産の売却をご検討されている方と日々お話していると、電子契約について「聞いたことはあるけど、実際に使えるのかどうかよくわからない」という声をよく耳にします。
正直にお伝えすると電子契約はまだ万能ではありません。
遠方在住の方や、IT操作に慣れているご家族の場合は電子契約がとても有効な選択肢になります。
一方で、契約当事者に高齢の方がいる場合や、書類の一部がどうしても紙になるケースでは従来の方法と組み合わせて対応するのが現実的です。
あこう不動産では宅建士・FPの資格を持つ担当者が、ご状況に応じて「電子契約が可能か」「紙の方がスムーズか」をきちんとご説明したうえで進め方を決めています。
「どちらが正解か」は一律には言えません。
大事なのは、契約当事者全員にとってストレスが少ない方法で、安全に取引を完結させることです。
「うちの場合はどうなんだろう?」と思ったら、気軽にお声がけください。
よくある質問(FAQ)
実際に大村市のお客様からよく寄せられる疑問をまとめました。
Q.電子契約で手続きを進めていたのに、途中から紙の契約に変更することはできますか?
A. 取引の進行状況によっては可能ですが、一度合意した契約方式を変更するには売主・買主・不動産会社の全員が再合意する必要があります。
変更のタイミングや手続きの方法は取引の段階によって異なりますので、担当の不動産会社に早めに相談しましょう。
「やっぱり紙の方が安心」と感じたら遠慮なく申し出てください。
Q.高齢の親が共有名義に入っています。電子契約は難しいでしょうか?
A. 必ずしも「難しい」というわけではありませんが慎重に進めることをおすすめします。
電子署名の操作やオンライン面談に不安のある方がいる場合は、サポート役として同席できる家族がいると心強いです。
また、担当の不動産会社が事前に操作レクチャーを行ってくれるかどうかも、確認しておくといいですね。
あこう不動産でもご家族へのサポートを含めて丁寧にご対応しています。
Q.電子契約に使うクラウドサインなどのサービスは、セキュリティ面で安全ですか?
A. 主要な電子契約サービスは電子署名法に基づく認定を受けた事業者が運営しており、通信の暗号化や本人確認の仕組みが整っています。
ただし、利用者側でも契約案内を装ったフィッシングメールへの注意が必要です。
不審なURLは開かず、IDやパスワードの管理を徹底してください。
不動産会社から届く案内メールのドメイン(送信元アドレス)が正しいかどうかを確認する習慣をつけておくと安心です。
まとめ 電子契約は「選択肢のひとつ」として知っておくことが大切
改めて、この記事のポイントを整理します。
- 2022年5月の法改正で、不動産売買の電子契約が正式に解禁された
- 電子契約にすると印紙税がかからない(金額によっては数万円の節約に)
- 遠方在住の方が実家や相続した不動産を売却する際に、来店・帰省の手間が大きく減る
- ただし、関係者全員の同意が必要で、IT環境の準備や一部書類の紙対応が残る場合もある
- 「電子か紙か」は一律ではなく、ご状況に合わせて選ぶことが重要
電子契約は、うまく活用できればとても便利なしくみです。
でも「なんとなく便利そうだから」で進めると思わぬところで手間が増えることもあります。
大切なのはご自身の状況に合った方法で安心して取引を進めること。
判断に迷ったときは、ぜひ一度あこう不動産にご相談ください。
まずはお気軽にご相談ください。
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長崎県大村市を中心に、地域密着で不動産売買のサポートを行っています。