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一般媒介契約にデメリットはある?|販売意欲の低下と所有者負担増加
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不動産売却を検討する際、「売却のチャンスを増やすために、複数の仲介業者に依頼した方がいいのでは?」と考える方は多いのではないでしょうか。
この考え方に基づいて選ばれることが多いのが、一般媒介契約です。
確かに、複数の業者に依頼することで選択肢が増えるような印象を受けるかもしれません。
しかし実は、その自由度の高さが売主様にとって思わぬ落とし穴やリスクとなることがあります。
本記事では、一般媒介契約の利用を検討している売主様が失敗しないよう、具体的なデメリットと対策方法について詳しく解説します。
目次
一般媒介契約とは|専任媒介との違いを理解する
不動産の売却を仲介業者に依頼する際には、複数の契約形態から選択することができます。 ここでは、一般媒介契約と専任媒介契約の違いを理解することが重要です。
一般媒介契約の特徴
一般媒介契約とは、売主様が同時に複数の仲介業者と契約を結ぶことができる契約形態です。
複数業者への依頼が可能という利点がある反面、仲介業者側への法定報告義務や情報登録義務が存在しません。
つまり、仲介業者がどのような販売活動を行っているのか、売主様が把握しにくい契約形態といえます。
専任媒介契約との比較
これに対して、専任媒介契約は売主様が1社の仲介業者のみと契約を結ぶ形態です。
専任媒介契約では、仲介業者に対して2週間に1回以上の販売活動の報告義務と不動産流通標準情報システム(レインズ)への登録義務が宅地建物取引業法で定められています。
媒介契約の詳細は下記ブログ記事にて解説しています。
一般媒介契約のデメリット|4つの具体的なリスク
一般媒介契約を選択することで、売主様が直面する可能性のある課題を具体的に見ていきましょう。
仲介業者の販売意欲低下と優先順位の低下
不動産仲介の報酬は、物件が売却して初めて得られる成功報酬制です。
一般媒介では、他の業者に物件を売却されてしまうと、それまでの営業努力と広告費がすべて無駄になってしまいます。
この構図では、仲介業者は以下のような行動を取りやすくなります。
- 新聞折込チラシやWEB広告などの積極的な広告投資を控える傾向
- 人件費をかけた営業活動を後回しにする傾向
- 報酬が確実に得られる専任媒介契約や専属専任媒介契約の物件を優先する傾向
結果として、一般媒介で依頼された物件は、仲介業者内での優先順位が自動的に低くなってしまうのです。
販売活動が「見えない」ことの危険性
一般媒介契約には、専任媒介にあるような法律で定められた活動報告義務がありません。
そのため、売主様が定期的に各業者へ連絡を取らなければ、物件が放置されるリスクが生じます。
内見件数や問い合わせ件数などの販売状況を把握できないままでは、売却機会を逃す可能性が高まるのです。
さらに、不動産流通標準情報システム(レインズ)への登録が義務ではないという点も大きな問題です。
仲介業者が登録を先送りにしたり、登録しなかったりすることで、全国の仲介業者からの買主紹介ルートが限定されてしまい、売却機会を損ねるリスクがあります。
ポータルサイトでの掲載による落とし穴
複数の仲介業者が同じ物件をポータルサイト(Suumoやat-homeなど)に掲載することで、予期しない弊害が生じます。
買主が物件探しをする際、主要なポータルサイトは限定的です。
複数の業者が同じ物件情報を掲載しても、新たな買主層へ情報が届くわけではないという実態があります。
むしろ、買主にとっては以下のように認識されてしまいます。
- 「この物件はなかなか売れない物件なのではないか」
- 「どこに問い合わせても同じ情報だ」
このように、物件の新鮮味や稀少性が薄れてしまう可能性があり、購買意欲の低下につながるのです。
売主様の管理負担増加と二重交渉
複数の仲介業者とのやり取りは、売主様側の時間的・精神的な負担を大きく増加させます。
契約手続きや問い合わせ対応、内覧調整など、すべての作業を複数の担当者と個別に行う必要があり、対応に疲弊しがちです。
さらに、仲介業者間の情報共有がないため、二重交渉が発生する可能性があります。
例えば、A業者経由で交渉した買主が、後日B業者に問い合わせて再び値引き交渉を試みるようなケースです。
売主様は既に断った交渉内容を、別の窓口から何度も受けることになり、精神的・時間的な負担が大幅に増えてしまうのです。
一般媒介で失敗しないための4つの対策
一般媒介契約を選択する場合、以下の対策を講じることで、リスクを最小限に抑えることができます。
依頼先を厳選し、少数に絞る
一般媒介で複数業者に依頼する場合、管理負担を減らし、各業者のモチベーションを維持するためにも、依頼先を最大でも3社程度に絞ることが重要です。
業者選びのポイントは以下の通りです。
- 地域の不動産市場に精通している業者か
- 実績や評判が確認できるか
- 担当者の対応が丁寧であるか
厳選することで、各業者との関係が深まり、対応の質も向上する傾向にあります。
売主様側から主体的に進捗確認する方法
仲介業者からの報告がなくても、売主様側から定期的に連絡を取ることが不可欠です。
最低でも2週間に1回程度のペースで、各業者に対して販売状況の確認を行うことをお勧めします。
確認時に尋ねるべき項目は以下の通りです。
- 内見件数
- 問い合わせ件数
- 購入希望者からの質問内容
- 物件に対する市場評価
- 必要に応じた販売価格の見直し
このように主体的に関与することで、物件が放置されるリスクを大幅に低減できます。
レインズ登録を確保する
レインズ(不動産流通標準情報システム)への登録を、媒介契約書に明記の上、一般媒介契約を締結することも重要です。
レインズに登録することで、全国の仲介業者が物件情報にアクセスできるようになり、買主紹介ルートが拡大します。
登録時期についても「媒介契約締結から〇日以内に登録する」と明確に定めておくことで、情報流通の遅延を防ぐことができるのです。
契約時に業者が難色を示す場合は、その業者を選定対象から外すことも視野に入れましょう。
他社成約時の通知義務を忘れずに
複数業者に依頼している場合、他社経由で契約が成立した際は、媒介契約を結んでいるすべての仲介業者に対して、遅滞なく通知する義務が売主様にはあります。
この通知義務を怠ると、費用を請求されるリスクが発生します。
特に一般媒介では業者間の情報共有がされないため、売主様自らが各業者に通知することが必須です。
契約成立時には、すぐさま他の業者に連絡を取り、媒介契約を解除することをお勧めします。
よくある質問
不動産売却と一般媒介契約についてのご質問にお答えします。
Q. 一般媒介契約は本当に避けるべき契約形態なのでしょうか
A. 一般媒介契約が悪い選択肢ではありません。
例えば、売主様が複数の業者の意見を広く集めたい場合や、特殊な物件の場合など、状況によっては有用です。
ただし、確実に売却したい場合や、急いで売却する必要がある場合は、専任媒介契約の方が適切といえます。
Q. レインズ登録の重要性を改めて教えてほしい
A. レインズ登録により、全国の仲介業者が物件情報を閲覧でき、潜在的な買主へのアクセスが広がります。
ただし、現在はポータルサイトが買主の主要な集客ルートであり、レインズ登録のみに頼るべきではありません。
重要なのは、レインズ登録とポータルサイトの両方をしっかり活用し、複数の流入ルートを確保することです。
一般媒介では登録が義務ではないため、媒介契約書に明記することで、情報流通の確保を図る必要があるのです。
Q. 一般媒介で売却できない場合、他の契約形態に変更できるか
A. 可能です。
ただし、一般媒介契約の解除手続きと新しい契約形態の締結手続きが必要になります。
契約変更前に、現在の仲介業者に理由を確認し、改善の余地があるか検討することもお勧めします。
まとめ~一般媒介契約で成功させるために
一般媒介契約は、複数業者への依頼が可能という自由度がある反面、仲介業者の販売意欲低下や売主様の管理負担増加といった具体的なリスクがある契約形態です。
ポータルサイトでの情報鮮度の喪失や二重交渉といったトラブルも、一般媒介ならではの課題といえます。
ただし、以下の4つの対策を講じることで、リスクを軽減できます。
- 依頼先を厳選し、最大3社程度に絞ること
- 最低でも2週間に1回のペースで主体的に進捗確認すること
- レインズ登録を媒介契約書に明記すること
- 他社で成約した際は、速やかにすべての仲介業者に通知すること
不動産売却は、人生における重要な決断です。
契約形態の選択も同様に重要な判断であり、売主様のご状況やご目標に応じた最適な選択が必要です。
不安や疑問がある場合は、まずはお気軽にご相談ください。
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