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建物売却で起こりがちな5つのトラブルと回避方法

2025.05.30
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戸建て住宅の売却を考えているあなた、引渡し後に買主から「話が違う!」と言われたらどうしますか?

 

「まさか、うちに限って…」と思っていても、実際に戸建て売却では様々なトラブルが発生しています。

特に40代から60代の方が親から相続した物件や、長年住んでいた自宅を売却する際には、予想していなかった問題が浮上することが少なくありません。

 

私たちあこう不動産では、長崎県大村市を中心に売却をお手伝いしてきました。

その経験から、事前に知っておけば避けられるトラブルが数多くあることを実感しています。

 

今回は、個人間の戸建て売却で実際に起こりがちな5つのトラブル事例と、それぞれの具体的な対策方法をお伝えします。

戸建て売却で多い5つのトラブル事例

戸建て売却では、契約締結から引渡し後まで様々な場面でトラブルが発生する可能性があります。

ここでは特に頻繁に起こる5つの事例について、具体的な状況と問題点を詳しく解説します。

雨漏りや白蟻被害の発覚|契約不適合責任とは

引渡し後に買主から「天井から水が漏れている」「床下に白蟻の被害がある」といった連絡を受けるケースです。
このようなトラブルが起こると、買主は売主に対して修繕費用や損害賠償を請求してきます。

 

最も厄介なのは、売主が全く知らなかった不具合でも責任を問われる可能性があることです。

 

例えば、普段使わない2階の和室で雨漏りが発生していたり、床下の見えない部分で白蟻被害が進行していたりした場合、売主が気づかないのは当然です。

 

しかし法律上は、売主が知らなかったとしても「契約不適合責任」として責任を負う場合があります。

売主が予期しない不具合でも法的責任を問われるリスクがあるため、事前の対策が重要になります。

残された家具や荷物が原因のトラブル

「全て撤去したつもりだったのに、物置の奥にまだ荷物が残っていた」という状況で起こるトラブルです。

 

引渡し日に買主が現地を確認すると、冷蔵庫や洗濯機などの大型家電、あるいは物置や屋根裏に置かれた古い家具や段ボール箱が残されていることがあります。

 

買主としては「契約通りに空っぽの状態で引き渡されるはず」と考えているため、想定外の荷物が残っていると大きな問題となります。

 

特に問題となるのは、残置物の処分費用です。 大型家電の処分には数万円、家具一式となると10万円以上の費用がかかることもあります。

 

この費用負担を巡って、売主と買主の間で「言った、言わない」の争いになるケースが多く見られます。

荷物の撤去範囲や処分責任について、契約前に明確な取り決めをしておくことが不可欠です。

エアコンや給湯器の故障による補償問題

引渡し直後にエアコンが動かない、給湯器からお湯が出ないといった設備の不具合が発覚するトラブルです。

 

売主としては「引渡し前まで普通に使えていた」と主張し、買主は「引渡しを受けた時点で故障していた」と主張して、責任の所在が曖昧になります。

 

特に夏場のエアコン故障や冬場の給湯器故障は、買主の生活に直接影響するため、早急な対応を求められます。

 

設備の修理費用は意外に高額で、エアコンの修理で数万円、給湯器の交換となると20万円以上かかることもあります。

 

古い設備の場合は、引渡し時点では動いていても、環境の変化や使用者の変更によって急に故障することもあります。

設備の動作状況と責任範囲を事前に確認し、契約書に明記しておくことが重要です。

引渡し遅延が招く損害賠償リスク

売主の都合で予定していた引渡し日に間に合わず、買主の引っ越しや仮住まいの手配に影響を与えるトラブルです。

 

よくある原因として、売主の引っ越し準備が間に合わない、新居の準備が遅れている、家族の都合で予定が変更になったなどがあります。

 

しかし買主側では、引渡し日に合わせて引っ越し業者の手配、仮住まいの契約、住民票の移転手続きなど様々な準備を進めています。

 

引渡しが遅れるだけで、買主には数万円から数十万円の追加費用が発生する可能性があります。

 

特に買主が仮住まいをしている場合、予定より長期間の賃料負担や、引っ越し業者のキャンセル料などが発生します。

 

引渡し日の厳守と、万が一遅延した場合の責任範囲を明確にしておく必要があります。

近隣トラブルや事故歴の告知義務違反

売却後に買主が近隣住民から「実は以前にこんな問題があった」と聞かされて発覚するトラブルです。

 

例えば、隣家との境界線でもめていた、近所に騒音を出す住民がいる、過去に敷地内で事故があったなどの情報を、売主が買主に伝えていなかった場合です。

 

売主にとっては「大したことではない」と思える内容でも、買主にとっては購入の判断に大きく影響する重要な情報の場合があります。

 

特に心理的瑕疵と呼ばれる問題(事件・事故歴、近隣トラブル等)は、法的に告知義務があります。

隠していたことが後で判明すると、契約解除や損害賠償請求の対象となる可能性があります。

 

些細に思える情報でも、買主の判断に影響する可能性がある事項は事前に告知することが重要です。

 

 

 

トラブルを未然に防ぐための具体的対策方法

これらのトラブルは、適切な準備と対策により多くの場合回避することができます。
ここでは実践的で効果的な予防策を、段階別に詳しく説明します。

契約書と付帯設備表の重要ポイント

トラブル防止の第一歩は、契約書と付帯設備表に具体的で明確な記載をすることです。

 

契約書では「現況有姿渡し」という条項を明記しましょう。
これは「現在の状態のまま引き渡す」という意味で、売主の責任範囲を限定する効果があります。

 

付帯設備表では、各設備について「有・無・故障」だけでなく、「動作確認日」と「確認者」も記載します。
例えば「エアコン:有(2024年5月15日売主確認済み)」といった具体的な記載をすることで、後日のトラブルを防げます。

 

残置物については残置するものを明記し、「処分責任は買主が負う」または「売主が引渡し前に完全撤去する」などの取決めをします。

 

曖昧な表現は避け、具体的で測定可能な基準を設けることがトラブル防止の鍵となります。

事前調査と状況確認で責任範囲を明確化

契約前の事前調査により、後日のトラブルリスクを大幅に軽減できます。

 

まず、建物の状況について写真による記録を残しましょう。
外壁、屋根、室内の天井・壁・床の状態を複数の角度から撮影し、撮影日時を記録します。

 

専門家による建物検査(インスペクション)の活用も効果的です。 費用は5万円から10万円程度かかりますが、構造上の問題や設備の不具合を事前に発見できるため、後日の高額な賠償リスクを考えると有効な投資といえます。

 

事前の詳細な現状確認により、売主・買主双方が納得した状態で取引を進められます。

告知書の正確な記入と保管方法

告知義務違反を防ぐため、「告知書」の作成と正確な記入が不可欠です。

告知書には以下の項目について、些細なことでも記載しましょう。

 

近隣関係では、境界線の問題、騒音・異臭の発生源、住民同士のトラブル歴を記載します。
建物については、過去の修繕歴、雨漏りや水害の経験、設備の交換時期を詳しく書きます。

心理的瑕疵については、敷地内での事故・事件、近隣での大きな事件・事故、宗教施設や墓地の近接状況も含めます。

 

「知らなかった」では済まされない情報もあるため、家族への聞き取りも重要です。

 

記入した告知書は、不動産業者が確認・保管し、買主にも写しを渡します。
後日「聞いていない」というトラブルを防ぐため、買主の受領印をもらい、日付も記載しておきましょう。

 

正確で詳細な告知により、売主・買主間の信頼関係を築き、安心できる取引が実現できます。

 

 

 

よくある質問|戸建て売却のトラブル対策Q&A

Q1. 契約不適合責任を完全に免責することはできますか?

A1. 個人間売買では、売主が宅地建物取引業者でないため、契約不適合責任を制限または免責とすることは可能です。

 

ただし、売主が知っていて故意に隠した瑕疵については、免責特約があっても責任を免れることはできません。
そのため、知っている不具合は必ず事前に告知することが重要です。

Q2. 引渡し後に設備が故障した場合の責任はどうなりますか?

A2. 「現況渡し」と明記していれば、引渡し後の故障について売主は原則として責任を負いません。
ただし、売主が故障を知っていながら隠していた場合は別です。

 

動作確認日と確認者を明記し、可能であれば買主立会いで確認することをお勧めします。

Q3. 近隣トラブルはどこまで告知すべきでしょうか?

A3. 買主の購入判断に影響を与える可能性がある事項は、基本的に全て告知すべきです。

 

判断に迷う場合は、「些細なことかもしれませんが」という前置きをして情報提供することで、後日のトラブルを防げます。 隠した方がリスクが高いと考えて、積極的な開示を心がけましょう。

Q4. 残置物の処分費用が想定以上に高額になった場合はどうなりますか?

A4. 契約書で処分責任者を明確にしていれば、その責任者が費用を負担します。

 

想定外の費用トラブルを避けるため、事前に処分業者から見積もりを取ることをお勧めします。

Q5. 引渡し遅延による損害賠償の範囲はどこまでですか?

A5. 一般的には、仮住まい費用、引っ越し関連費用、住宅ローンの金利負担などが損害賠償の対象となります。

 

高額な損害を避けるため、引渡し日の1週間前には最終確認を行い、問題があれば早急に買主に連絡することが重要です。
やむを得ず遅延する場合は、誠意ある対応と適切な補償により解決を図りましょう。

 

 

 

まとめ|安心できる戸建て売却のために

戸建て売却で起こりがちな5つのトラブルと対策方法をご紹介しました。

 

最も重要なのは、事前の準備と正確な情報開示です。
契約不適合責任、残置物、設備故障、引渡し遅延、告知義務違反といったトラブルは、適切な対策により多くの場合回避できます。

 

特に以下の3点を実践してみてください。

  1. 契約書と付帯設備表に具体的で明確な記載をすること
  2. 事前調査により建物と設備の状況を詳細に記録すること
  3. 告知書で必要な情報を正確に開示すること

 

これらの対策により、売主・買主双方が安心できる取引が実現できます。

 

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